○ 通知の上手な読み方とは?(2)

2016.10.27 Thursday

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    ○ 通知の上手な読み方とは?(2)

     

                                           2016.10.27 薬袋秀樹

     

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      通知の実例を紹介します。堅苦しい書類に見えますが(笑)、まず見てみましょう。「図書

    館法施行規則の一部を改正する省令(中略)等の施行について(通知)」の最初の部分と関連す

    る部分です。役に立ちそうな部分にアンダーラインを引いてあります。資料の後で、説明をし

    ています。

    (資料)

     

     

                                                                  21文科生第6175号

                                                                  平成21年  4月30日

    各都道府県教育委員会

    各指定都市教育委員会 殿

     (以下略)

                              文部科学省生涯学習政策局長

                                        清 水 潔

                                        (印影印刷)

     

         図書館法施行規則の一部を改正する省令及び博物館法施行規則の一部を

         改正する省令等の施行について(通知)

     

     

     このたび,「図書館法施行規則の一部を改正する省令」(平成21年文部科学省令第21号)

    が,別添1のとおり平成21年4月30日に公布され,22年4月1日から施行されることに

    なりました(一部24年4月1日施行)。

      (中略)

     改正の概要及び内容等は,下記のとおりですので,適切な事務処理をお願いします。

    (中略)

     司書及び学芸員の養成に当たる大学等においては,今回の改正の趣旨を踏まえ,今後の司書及

    び学芸員の養成に係る教育内容・教育方法の一層の改善・充実に努めるようお願いします。

     また,各都道府県教育委員会におかれては,域内の市町村教育委員会,所管の学校及び社会教

    育施設その他の教育機関に対して,国立大学長におかれては,その管下の学校に対して,本改正

    の周知を図るとともに,適切な事務処理が図られるよう配慮願います。

     (中略)

     

                         記

     

    図書館法施行規則の一部を改正する省令

     

    1 概要

     「司書資格取得のために大学において履修すべき図書館に関する科目の在り方について(報

    告)」(平成21年2月これからの図書館の在り方検討協力者会議)等の提言内容を踏まえ,

    会教育施設の中でも利用度の高い「地域の知の拠点」としての図書館を支える司書が,地域社会

    の課題や人々の情報要求に対して的確に対応し,より実践力を備えた質の高い人材として育成さ

    れるよう,大学等における司書養成課程及び司書大学等における養成科目の改善・充実を図る

     

     (中略)

     

    留意事項

     

    1 共通事項

    (1) 司書養成課程または学芸員養成課程を有する大学等においては,司書または学芸員の専門

         的な知識・技術の向上の観点から,専門の研究分野に関する科目の充実に努めるとともに,

         法定科目・単位にとどまらない多様な内容の科目の開講や創造的なカリキュラムの構築に努

         めること

    (2) 大学において開講する科目名については,省令上の科目名ではなくても差し支えないこと。

         また,科目のねらい・内容(別添2・3)を網羅しているのであれば,大学の事情により,

         科目を統合・分割することも差し支えないが,適切ではない科目の読み替えは厳に慎むこと。

    (3) 複数の学部等で司書養成課程または学芸員養成課程を有している大学等においては,大学

         全体の教育理念・目標に基づき,相互に連携・協力して司書または学芸員養成の体系化を図る

         ことが望ましいこと。

    (4) 司書養成課程を有する大学等においては,従前どおり「図書館に関する科目」に係る所要
         の専任教員を配置するよう努めること。(中略)

    (5) 司書及び学芸員,それぞれ図書館法第4条及び博物館法第4条に基づく図書館及び博物

         館に置かれる専門的職員であることにかんがみ,図書館及び博物館の設置者においては,専

         門的職員にふさわしい処遇となるよう配慮すること

    (6) 大学において司書または学芸員の資格を取得した場合には,学生等の就職等の便宜や必要

         性を考慮して,各大学において修了証書又は資格取得証明書を発行するよう配慮すること。

    (以下略)

     

      以下は説明です。

     これを読むと、次のことがわかります。第一に、通知には、直接の目的(ここでは、「省令」の

    解説)以外に、基本的な事項に関する説明があります。第二に、それには図書館法や望ましい基準

    にも見られない事項が含まれています。第三に、文部科学省がその時点で重要と考えている事項の

    考え方が簡潔に述べられています。

     それは図書館側で期待している事項と一致する可能性が高いと思われます。それらが効果的な場

    合には、各種の資料等で引用することができます。

     たとえば、「公共図書館は社会教育施設の中でも利用度の高い「地域の知の拠点」として評価さ

    れています(文科省生涯学習局長通知)」という形です。もちろん、時と場合によりますが、単な

    る意見として述べるよりは、効果があると思われます。

     また、文部科学省がこのような考え方を持っていることがわかれば、様々な対応方法が考えられ

    ます。

     使えそうな部分は下記のとおりです。

     「1 概要」では、次の3点です。

     ・公共図書館は社会教育施設の中でも利用度が高いこと。

     ・現在の公共図書館には、「地域の知の拠点」としての性格があること。

     ・司書は、地域社会の課題や人々の情報要求に対して的確に対応し、より実践力を備えた質の高

      い人材となる必要があること。

     「検[碓媚項」の「1 共通事項」では次の3点です。

     ・大学では、法定科目・単位にとどまらない多様な内容の項目の開講や創造的なカリキュラムの

      構築に努めること。

     ・大学では、図書館に関する科目に関わる所要の専任教員の確保・配置に努めること。

     ・司書は、図書館法第4条に基づく図書館に置かれる専門的職員であることにかんがみ、図書館の

      設置者は、司書が専門的職員にふさわしい処遇となるよう配慮すること。