〇 公共図書館年報の改善

2017.03.03 Friday

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    〇 公共図書館年報の改善

                                                        2017. 3. 3  薬袋秀樹

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      最近の公共図書館の年報や概要等の報告書に一つの傾向が見られるように思います。

    多くの図書館に見られるかどうかはわかりませんが、最近の図書館サービスの傾向か

    らみて、あり得るパターンだと思われます。したがって、そのような図書館で参考に

    していただければ、幸いです。

      年報等は、「事業」と「利用」のページに分かれ、「事業」の項目に、各種のイベ

    ント(行事)、企画展示、連携事業、研修等が挙げられ、それぞれの題名・講師名・参

    加人数等が記載されています。

     他方、「利用」の項目には、資料の収集、貸出、リクエスト、レファレンス、ウェ

    ブサイトへのアクセス等の数値のみが記載されています。

     この場合、第一に、「図書館の事業=イベント」という認識があることになります。

    資料の選択、貸出、リクエスト、レファレンスは、図書館の事業ではないことになり

    ます。

     第二に、イベントの参加人数等の数値は「利用」の項目には示されません。したが

    って、「利用」は、図書館サービス・利用の全体の数値を示すものにはなりません。

     第三に、図書館サービスの基本であり、大多数の利用者が利用する資料の選択、貸

    出、リクエスト、レファレンスについては、利用の数値のみを示し、文章による報告

    がありません。

     第四に、今後のサービスの重要な担い手になるウェブサイトの内容が示されていな

    いので、その進展がわかりません。

     第五に、イベントに大きなスペースを割いているため、公民館か生涯学習センター

    の報告書のような印象を受けます。

     第六に、選書や貸出やリクエストやレファレンスは、日常業務で、利用の数値さえ

    示せばよく、特に論ずる必要がないものになります。これは基本的な業務の空洞化に

    つながります。

     そこで、次の2点の改善を提案したいと思います。

     第一に、資料の選択、貸出、リクエスト、レファレンスを含む図書館サービス全体

    について、1年間の目標、そのための改善方法、その結果を文章で簡潔に記述します。

     選書方針は現状でよいか、選書ではどんな点に配慮しているのか、利用の特徴はど

    うか、貸出、レファレンスの内容はミッションに応えているか、貸出の内容にはどん

    な変化が見られるのか等です。

     イベントのように、題名や講師名があるわけではないので、書きにくいですが、実

    務で感じた内容を要約して書くとよいと思います。ミッションの内容と結びつける、

    特定の分野を例に挙げる等の方法を用いて記述することができます。

     第二に、ウェブサイトの内容は、しばしば見直しや改善が行われ、徐々に充実して

    いると思います。改善した場合、その内容を記載しておくとよいと思います。ウェブ

    サイトについては、紙の記録が残りにくいためです。これは今後重要になってくる領

    域ですので、変化を記録しておくと、より積極的な改善の提案につながると思います。

    (以上)