公共図書館に関する議論の特徴とは (1)

2017.06.27 Tuesday

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    公共図書館に関する議論の特徴とは(1)

     

                            2017.9. 26 薬袋秀樹   

                   

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    1.これまでの議論と新しい議論

     

     いろいろと考えていましたら、ふと、次の考えが浮かびました。

     

       約50年間にわたって、図書館関係者の皆さんの発言(研修会、シンポジウム等)

      を聞き、意見(雑誌記事等)を読んできましたが、その特徴は、「堂々巡りで結

      論が出ない」こと、「他にも解決すべき問題が沢山あることに思い至る」ことで

      はないかと思いますが、いかがでしょうか。

     

     これは、過去50年間全体を眺めた時の総括的な意見で、特に、図書館内部の問題に

    関する議論の特徴だと思います。付け加えますと、利用者からみた公共図書館は明解

    だと思います。

     なかなか明解にならないのは、図書館内部の問題だと思います。まず、後者の「他

    にも解決すべき問題が沢山あることに思い至る」問題を考えてみたいと思います。

     公共図書館のサービスや運営には非常に多くの課題がありますが、何を議論しても、

    最後は、職員、予算の問題になります。「図書館がない(少ない)」「司書がいない

    (少ない)」という意見です。

     そこから、社会や行政の理解が足りないという結論になるのではないでしょうか。

    以前は、会議はここで終わっていました。

     しかし、社会や行政の理解がないのであれば、社会や行政に働きかければよいので

    す。最近、図書館について議論をされている住民・行政・地域関係者の方、新しい世

    代の図書館職員の方はそれを追求しているのだと思います。この声が強くなれば、問

    題は解決するかも知れません。これらの方にとっては、問題は明解なのかも知れませ

    ん。

     

    2.図書館内部の問題の解決

     

     私の課題はそこにはありません。私の課題は、「最新の成果」を明らかにすること

    ではなく、「基礎」を明らかにすることです。私は、同時に、図書館内部の問題の解

    決が必要であると考えています。

     これまで、図書館の職員や予算の問題を議論する際には、主に図書館職員と図書館

    を支持する行政関係者・住民が話し合っていたのではないでしょうか。

     その結果、図書館に理解のある行政関係者が少ないという結論で終わることが多か

    ったように思います。

     そうであれば、やはり、働きかけの問題になります。あるいは、もっと努力を!と

    いう議論も多かったかも知れません。

     私は、それ以外に、図書館の内部で、たとえば、職員の問題にどう対応したらよい

    か、どういう方針を打ち出したらよいのか、具体的な対応策が明確でないという問題

    があると思います。

     そのため、職員問題も「司書が必要である」という一般論で終わってしまい、「解

    決すべき問題が沢山ある」と感じるのではないかと思います。

     その根本は、職員の問題が深く検討されていないこと、その実情が調査されていな

    いことにあるのではないかと考えています。 

     これには、採用、処遇、職務内容、労働条件、異動、研修、組織、学習、評価等、

    あらゆる側面の調査が必要です。これがないと、「司書が必要だ」と言っても、迫力

    がありませんし、具体的な対応策は生まれないと思うのですが、いかがでしょうか。