〇 公共図書館司書の能力を向上させるには (10)

2017.01.27 Friday

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    〇 公共図書館司書の能力を向上させるには(10)

     

                                                                                                2017. 1.27 薬袋秀樹

     

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     次に研修の内容について考えてみたいと思います。(6)で、司書の能力向上のために、日

    図協も図問研も研修の充実を提案していることを紹介しました。しかし、地方公共団体や公共

    図書館によって行われる研修には二つの制約があります。

     一つは、研修は、ほとんどすべての職場で行われているもので、職業人が最新の知識を得る

    ために、あるいは、学んだことを確認するために当然行われるべきものです。

     したがって、一般の研修では、専門職としての単位数の不足を補うことは難しいのではない

    でしょうか。それは、研修にとっても重荷になると思います。

     しかも、公共図書館職員のための研修の機会は決して多くありません。研修の機会は相当あ

    ると言われていますが、司書が受講している回数は1人当たりの平均ではきわめて少ないのが

    実態です。ここからは、研修にとどまらない、もっと本格的な学習をすべての司書に呼びかけ

    ることが必要と考えられます。

     もう一つは、研修の内容です。研修には、受講者を限定しないもの、限定しても、実際には

    多様な経験の職員が受講しているものがあります。

     また、内容も、目的や講師やテーマによって様々です。地方公共団体による研修では、司書

    資格を持たない職員が多いため、基礎的な内容を学ぶ研修が多くなる傾向があると思います。

     また、一定の経験年数の司書を対象としたとしても、その内容が、司書科目の内容の復習か

    最新版にとどまっている場合もあると思います。

     内容がこの段階にとどまる限り、司書資格の単位数の不足を補うことは難しいと思います。

    ここからは、司書科目の内容と明確に区別された、より高いレベルの内容が必要になります。

     国・民間団体・大学や一部の公共図書館による研修の中には、一定の経験年数を持つ司書を

    対象に「講座」の形態をとっているものがあります。これは、多かれ少なかれ、このような内

    容をめざしているものと考えられます。そして、受講者の能力の向上につながり、一定の効果

    を上げていると思われます。

     しかし、それが、司書資格のレベルを高め、司書資格に対する評価を高めるところまでは達

    していないと思います。

     ここには、司書の能力の向上、さらには司書資格の向上の突破口となる可能性があります。

    しかし、課題もまた大きいと思います。「もっと明確で、大幅で、大胆な改善策」が必要にな

    ります。非常に重要なことは、図書館情報学科の設置を構想するよりは、まだ実現の可能性が

    あると考えられることです。