2017年度全国図書館大会「出版」関係分科会に向けて

2017.09.24 Sunday

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    2017年度全国図書館大会「出版」関係分科会に向けて

                               

                               2017.10.10 薬袋秀樹

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     全国図書館大会のホームページでは、「分科会一覧」のページが非常に便利です

    http://jla-conf.info/103th_tokyo/index.php/subcommittee/index …)。ここ

    から、分科会の内容と各報告の全文を見ることができます。これで図書館の現状を概

    観できます。

     今年は、「出版流通」「出版と図書館」の分科会があり、充実したプログラムが組

    まれているようです。午前と午後ですから、通して参加できます。前者で永江朗氏、

    後者で松井清人氏が図書館に対する要望を述べます。

     昨年11月の日本書籍出版協会の「お願い」の主な内容が、著作者と出版社から直接

    述べられることになります。「お願い」よりもかなり明確な内容です。出版社もこれ

    まで発言がなかった出版社ですので、問題の広がりが認識できると思います。

     それぞれ、参加者からどのような質問や意見が出るか、主催者がどう対応するかが

    非常に重要です。永江氏の発言が参加者に受入れられ、その方向で図書館運営の改善

    が進められることを期待します。そうなれば、かなりの問題が解決します。松井氏の

    発言についても、作家と出版社の立場に立って真剣に考えていただきたいと思います。

     図書館大会の後、『図書館雑誌』に、分科会報告だけでなく、この2氏の発言内容

    に関する意見が掲載されることが期待されます。その後、図書館職員や利用者の意見

    も掲載して議論を進めていけばよいでしょう。

     この大会は、この問題を解決するチャンスだと思います。そうなるかどうか、『図

    書館雑誌』の動向をしっかり見守りたいと思います。

     ところで、確認しておきたいのですが、作家や文芸出版社が、売上げが低下してい

    ると主張しているのは、推理小説を中心とするエンターテイメント系小説や話題の新

    刊書です。「図書館の貸出が書籍の販売全般を低下させている」とは言っていません。

     学術書や専門書があるのですから、「図書館の貸出は書籍の販売全般を低下させて

    いない」ことも十分と考えられます。しかし、それは、推理小説等のエンターテイメ

    ント系小説の売上げとはまったく別の問題です。

     最近は、複本が減少しているという主張があるそうですが、作家や文芸出版社の立

    場や要望、公共図書館の在り方を考慮したものであれば、そのことを対外的に宣言す

    るべきだと思います。作家や文芸出版社は、そのような「意思表示」を求めているの

    だと思います。

     しばらく前の雑誌記事に「資料費減少の結果、複本は減少しているから問題ない」

    という趣旨のものがありましたが、それでは、作家や文芸出版社の立場を配慮したも

    のにはならないと思いますし、作家や文芸出版社は救われないと思います。