〇 公共図書館司書の能力を向上させるには(6)

2017.01.18 Wednesday

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    〇 公共図書館司書の能力を向上させるには(6)

                                    2017. 1.18 薬袋秀樹

     

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     なぜ「司書資格は入口である」という説明が必要なのでしょうか。理由は二つあります。第

    一に、司書資格を知っていても、ほかの資格について知らない人は、司書も他の資格と同様の

    水準にあると思いがちです。こういう人もかなりいると思います。第二に、多くの人は、司書

    資格の内容に多少の疑問を感じても、自分は無事に専門職になれたのだと考えがちです。一般

    に、人はそう考えがちですし、そう考える方がずっと楽です。

     では、司書資格とその後の学習については、これまで、どう考えられてきたのでしょうか。

    ‘本図書館協会

     『公立図書館の任務と目標 解説』改訂版(2004)(注1)では、第4章2「職員」で、次のよ

    うに述べています。

     

      89 図書館の専門職員となろうとするもののため、資格取得に多様な道が開かれているこ

       とが望ましい。

        (中略)

        現行の司書資格取得のために必要とされる科目の内容、単位数などは、たいへん不十

       分なものである。このことが、資格に対する批判ばかりではなく、司書そのものへの批

       判にまで拡張されている。図書館法施行規則に定める司書講習科目と必要単位数の見直

       し、さらにはそれを踏まえた上での各大学における主体的な養成カリキュラムの充実が

       望まれる。

     

      90 図書館職員としての能力を高めるため、すべての職員に研修の機会が与えられる。と

       くに専門職員は自ら学習に努め、基礎的教養と専門的技量を高める努力を怠ってはなら

       ない。

        館長は研修・学習のための便宜をはかり、各専門団体の行う研究会等への職員の参加

       を奨励する。

     

     ここでは、司書科目の単位数が少ないことだけでなく、「司書そのものへの批判」があるこ

    とを指摘し、「司書講習科目と必要単位数の見直し」を求めています。「司書そのものへの批

    判」があることを指摘していることは適切です。しかし、この「見直し」の検討は、恒常的に

    図書館職員を含めた形で行われているのでしょうか。図書館学教員だけの間で、それも、文科

    省が改正を検討した時だけ行われているのではないでしょうか。研修については、一般的な規

    定にとどまっています。

     

    図書館問題研究会

     「住民の権利としての図書館を(1982)−図書館問題研究会政策委員会報告」(注2)では、

    僅撮叩峪塀(補)養成教育」とD「研修」で、次のように述べています。

     

    11 大学の司書課程、司書(補)講習においては、図書館法施行規則に定める科目および単

     位数を固定的にとらえることなく、それを最低の要件として、柔軟なカリキュラムを編

     成する。

     

      15 研修は、専門職員の権利であり義務である。したがって、館内・館外における専門研

         修が保証されなくてはならない。

     

       16 司書(補)の専門的知識や技術は、たえず新鮮な情報を要求しており、研修は、長期計

         画にしたがって、定期的に実施しなければならない。

     

      規定の単位数は「最低の要件」であると述べつつも、解説では「科目・単位数に創意工夫を

    こらすことが、大学で司書養成を行うことの本旨である」と述べています。こちらは、単位数

    が少ないとは明言しておらず、「柔軟」や「創意工夫」を重視しています。研修については、

    一般論にとどまっています。

     

     注

    1)日本図書館協会図書館政策特別委員会編『公立図書館の任務と目標 解説』改訂版、2004、

      107p.

    2)「住民の権利としての図書館を(1982)−図書館問題研究会政策委員会報告」『みんなの図

      書館』64号、1982.9、p.47-82.

     

     

     

     

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    2017.03.23 Thursday

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