〇 公共図書館司書の能力を向上させるには (1)

2016.12.31 Saturday

0

    〇 公共図書館司書の能力を向上させるには(1)

                                                                                     

                                                                                                 2016.12.31 薬袋秀樹

     

                                             【記事一覧の見方】

                           この記事の題名の上にある Entry  をクリックすると、新しい記事 5点のリストを見ること

                           ができます。新しい順に並んでいます。

                          画面右下の other  の下の  RSS1.0 をクリックすると、記事一覧を見ることができます。

                           上から新しい順に全記事が並んでいます。一番上の記事が最新の記事です。それ以前の初期

                          の記事は、「図書館の基礎知識:ブログ 目次」 (http://toshokanron.jugem.jp/?eid=65)

                          に記事一覧が掲載されています。

     

      現行の司書資格を考える時、多くの人は、現行の資格では不十分だと考えていると思います。

    しかし、そのことをはっきり述べた文章は少ないようです。

      1960年代には、現行の司書資格では不十分であるという明確な意見がかなり見られました。

    下記の 3点はその典型です。私は、図書館職員に関する研修で、これらの記事を紹介してきま

    した。

      西藤氏は元大阪市立図書館長、中島俊教氏は文部省社会教育課です。その後、このような記

    事を見かけなくなったように思います。よく読むと、 1と 2は、単位数が少ないことだけでな

    く、司書講習の形態を批判しています。

     

    1 「たった 2カ月の講習で取得した15単位で専門職が養成できるのかと、人事院や人事委

       員会から一種の軽侮をまねく結果にもなっている」「あの暑い最中の 2カ月間のぶっ通

       し、講師はあえぎ、受講者はつかれ果てるという条件の悪さで、 100人、 200人の大量

       生産である。まとものことができるはずがない」(西藤寿太郎「養成機関にもの申す」

       1966)(注 1)

    2 「従来、司書の俸給を専門職として引き上げようとする際に、「15単位、きんきん 2カ

       月の講習を受けたものを専門職員であるというならば、どんな職のものもみんな専門職

       にしなければならないことになる」ということで、財政当局との交渉がほとんど不成功

       に終っている」(中島俊教「改訂のねらいと留意点」1968)(注 2)

    3.「現状では、有資格者は「専門性」を実質的にもそなえたものとは必ずしも評価していな     

     い」「専門性の内容充実を図ることためにはまず職種の確立が先決であると考えた」

     (大阪市立図書館,1970)(注 3)

     

      3は、現行の司書資格を不十分なものと見なしています。したがって、大学の司書課程でも

    まだ不十分だと思います。その後、司書資格に必要な単位数は、15 → 19 → 20 → 24と増え

    て、かなり改善されましたが、まだ十分ではないと思います。

     司書を含む図書館職員の能力をさらに向上させるにはどうしたらよいでしょうか。これまで

    出された解決策は次の 5つです。/渊餞朿慍覆罵楡する、大学院修士課程で養成する、

    研修を充実する、じ修受講を奨励するために研修受講者を認定する。コ慘聾…蟷邯海鮃圓Α

    それぞれ一部で実施されています。

      本質的な回答は、司書が学習する内容(その一つの現れが単位数です)を増やすことだと思

    います。これには、次のいくつかの条件が必要です。

      ㋐現職の図書館職員、地方在住者を含め、できるだけ多くの職員が学習できる方法を用いる、

    ㋑多くの職員が学習するよう奨励する、㋒学習する内容を用意する。これらの観点から、 

    イ鮓‘い垢詆要があります。

      このような論理構成の議論をあまり見かけないように思うので、書いてみました。ここから、

    議論を展開していきたいと思います。

     

    1)西藤寿太郎「養成機関にもの申す」『図書館雑誌』60(4),1966.4,p.128-132.

    2)中島俊教「改訂のねらいと留意点」『図書館雑誌』62(6),1968.6,p.218-220.

    3)日本図書館協会図書館員の問題調査研究委員会「専門性と司書職制度の現状―公共図書館

        の場合」『図書館雑誌』64(7),1970.7,p.320.

     

    スポンサーサイト

    2017.07.13 Thursday

    0
      コメント
      コメントする