〇 1990年における公共図書館の課題(1)

2016.10.20 Thursday

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    〇 1990年における公共図書館の課題(1)

     

                                     2016.10.20 薬袋秀樹

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     1980年代半ばに公共図書館の管理委託が広がり、それに対応するために、1990年に『公立図
    書館と地方公社』(梅原実・大橋直人・薬袋秀樹編、公立図書館委託問題研究会・薬袋秀樹著、
    青弓社、1990、202p.)という本が出版されました。今から25年以上前です。
    
     本書が青弓社から出版された経緯は「あとがき」に記載されていますが、それはさておき、
    本書の「機仝立図書館の外部委託の現状と問題点」の「 4 公立図書館の役割と効率的運
    営」の最後に「4.3 今後の課題」(p.89-92)の項目があります。
    
      この項目は私が書いたものです。当時の問題意識を示すものとして、今でも若干の意義があ
    ると思いますが、ほとんど知られていないと思いますので、ここで紹介し、若干のコメントを
    付したいと思います。
    
          4.3 今後の課題
    
        (略)
       最後に、地方行革と公社委託に直面している公立図書館界の課題を明らかにしておきた
        い。

     

        ‥垰垠弍弔砲ける図書館の役割の調査研究
         都市経営論の側からは、都市経営に果たす公立図書館の役割は明らかにされていない。
          都市経営において、現在も将来も公立図書館は大きな役割を果たしうるものと考えられ
          るが、その役割は必ずしも明らかにされていない。公立図書館の持つ役割を詳細に明ら
          かにするとともに、その先進的な事例を紹介する必要がある。

     

        公立図書館サービスの便益の評価法の調査研究
         これまで、公立図書館界では、貸出サービスに重点を置き、貸出冊数×購入図書の平均
          単価−図書館経常費=行政効果の式によって、図書館サービスの便益を明らかにしてき
          た。しかし、この行政効果は、もともと公立図書館サービスの一部分にすぎない。従来
          は、この部分だけでも十分であったが、行政サービスの環境が変化した今日、図書館サ
          ービスの質的側面をも包括した公立図書館の便益全体の評価方法を開発する必要がある。

     

        8立図書館サービスの質的評価の調査研究
          「司書は不必要」「有資格館長は不要」という誤った考え方に対して、専門職と非専門
          職とではサービスの結果がどのように異なるのかを客観的に明らかにする必要がある。
          公立図書館サービスの質的評価については、海外において既に長い研究の蓄積があるが、
          わが国公立図書館界にはほとんど紹介されておらず、評価実績も少ないため、早急な調
          査研究の取り組みが必要である。また、専門職の力量が必ずしも十分でない面もあり、
          その力量を高めるための対策も必要である。

     

         じ立図書館サービスの効率化の調査研究(略)

     

         ジ立図書館職員の人事管理の調査研究
           これまでは、専門職制度の必要性を論ずることに追われ、専門職制度における勤務体
           制、人事異動、昇進、人事交流、研修・政策研究、非常勤・臨時職員のあり方につい
           ては、十分な論議が行われてこなかった。公立図書館をより効率的に運営するための
           人事管理の方策について検討する必要がある。

     

         Ω立図書館職員養成カリキュラムの調査研究
           司書の養成課程において、公立図書館職員向けに、地方公務員として必要な基本的知
           識である地方行財政制度に関する科目を設ける必要があると思われる。司書養成科目
           のあり方について検討する必要がある。

     

      以上です、次回は、コメントを掲載します。

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