〇 「ユネスコ公共図書館宣言 1994年」について(4)

2016.06.27 Monday

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    〇 「ユネスコ公共図書館宣言 1994年」について(4)

     

                                    2016. 6.27   薬袋秀樹

     

     

     「ユネスコ公共図書館宣言 1994年」(以下、「ユネスコ公共図書館宣言」といいます)では、

    「前文」で、公共図書館の目的を示し、「公共図書館」の項目で、公共図書館の基本的性格を

    規定し、「公共図書館の使命」で、12項目の使命を示しています。

     「公共図書館」の項目の最後に「蔵書及びサービスは、いかなる種類の思想的、政治的、あ

    るいは宗教的な検閲にも、また商業的な圧力にも屈してはならない」という規定があります。

    これは、日本の「図書館の自由に関する宣言」の内容と概ね一致しています。

     以上のように、この宣言では、公共図書館の目的、基本的性格を規定し、それを実現する上

    で「図書館の自由」の確保が不可欠であることを述べ、次に、公共図書館の使命を詳しく規定

    しています。

     日本では、「公共図書館の目的、基本的性格、使命」は、社会教育法、図書館法、望ましい

    基準等で定められていますが、「図書館の自由に関する宣言」と比べて、きわめて簡単な規定

    であり、解説も非常に簡単で、あまり議論されていません。他方、「図書館の自由に関する宣

    言」はきわめて詳細な規定からなり、詳しく解説されて、非常によく議論されています。

     図書館の運営やサービスについて論じる場合、まず「公共図書館の目的、基本的性格、使命」

    を論じ、その上で、「図書館の自由に関する宣言」を論じるべきだと思います。「図書館の自

    由に関する宣言」から議論を始めると、また、特定のサービスと「図書館の自由に関する宣言」

    を結びつけると、「公共図書館の目的」が不明確になる傾向があると思います。

     


     

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