日米の公共図書館の違いとは(2)団体・機関・施設へのサービス

2017.06.27 Tuesday

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    日米の公共図書館の違いとは(2)団体・機関・施設へのサービス

     

                               2017.9. 11 薬袋秀樹

     

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      日米の公共図書館のその他の違いを明らかにするために、アメリカ図書館協会が作

    成した小規模公共図書館に関する「小公共図書館暫定基準」(Interim Standards for

    small public libraries)(1962)1)の特徴を紹介します2)。これは、人口 5万人

    未満の自治体の図書館の基準を示すもので、最低基準ではありません。

      50年以上も前の古い資料を紹介するのは、50年以上も前からそうであったことを示

    すためで、小規模公共図書館を取り上げるのは、小規模な公共図書館でもそうである

    ことを示すためです。

     今回は、地域社会との関わりについて考えてみます。「小公共図書館暫定基準」の

    「図書館サービス」の項目には「団体・機関・施設に対するサービス」の項目があり

    ます。

      「図書館は、個人のほか、団体・機関・施設(group,organization,institution)

    にサービスする」「図書館は定期的に地域社会を調査して、住民、団体、施設、機関

    などを完全に把握し、機関等と定期的に接触を保ち、サービス計画でその必要を考慮

    する」「公共図書館職員は、地域の生活に参加し、施設や機関において積極的に責任

    を果たす」ことを定めています。

      特に、「完全に把握し」「定期的に接触を保ち」「サービス計画でその必要を考慮

    する」点が優れています。「地域の生活に参加し」「責任を果たす」という点も注目

    されます。

      日本の基準では、団体等へのサービスについては定めていません。連携・協力の対

    象にとどまっています。団体等へのサービスには、団体等の仕事や活動に関する内容

    が含まれるため、仕事や社会参加に関するサービスの比率が高まります。

      このようなサービスが行われれば、図書館の目的・意義や社会的評価に大きな影響

    を与えるでしょう。地域団体等に関する調査や現状把握、地域活動への参加や責任分

    担は、地域のニーズを把握するのに効果的です。

      このように、アメリカの公共図書館と日本の公共図書館では、収集資料と活動内容

    の点でも、大きな違いがあります。これに比べると、日本の公共図書館では、個人が

    サービス対象であり、その結果、エンターテイメントの比重が高くなっているように

    感じますが、いかがでしょうか。

     

    1)Interim standards for small public libraries;guidelines toward achieving

      the goals of public library service. Public Library Association,1962, 15

        p.

        アメリカ図書館協会公共図書館部会「小図書館暫定基準:「公共図書館業務」の

        目標を達成するための指針」平島セツ子訳『現代の図書館』5(3),1967.9,p.168-

        180.

    2)「アメリカ図書館協会公共図書館部会「小公共図書館暫定基準」(1962)の規定内容

      の特徴」『日本図書館情報学会春季研究大会発表論文集』第63回,2015.10,p.65-68.
       (http://hdl.handle.net/2241/134880

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    2017.09.20 Wednesday

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