〇 司書の能力向上の方法に必要な条件

2017.03.28 Tuesday

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    〇 司書の能力向上の方法に必要な条件

     

                                2017. 3.28  薬袋秀樹


     「公共図書館司書の能力を向上させるには」(1)〜(13)をもとに、その方法に必

    要な条件をまとめてみました。

     これまでは、このような条件を設定して、それに合う方法を考えるという方法は用

    いられてこなかったと思いますが、いかがでしょうか。

     これまでの改善方法の提案をこれらの条件と比較すると、なぜ実現しなかったのか、

    なぜ広く普及しなかったのかが分かると思います。

     これらの条件を確実に満たすことが必要です。そうでないと、結局、実現しません

    し、実現しても、広く普及しません。

     ここから一つの方法が考えられます。この方法は、実現に非常に長い時間がかかり

    ますが、少しずつ着実に前進でき、成果を蓄積することができます。

     この方法は、「なんだ、そんなことか」「それができれば、苦労はいらない」「無

    理、無理」と言われそうです。実現は容易ではありませんし、長い時間がかかります

    が、条件には合っており、現状でも、まったく不可能ではないと思います。

     

    1.なぜ能力向上が必要なのでしょうか

    ・司書資格のための履修単位数が少ないため、司書の力量が低く、司書資格や司書へ

      の批判が生じている。

    ・日図協は、『公立図書館の任務と目標 解説』で、司書資格の単位数が少なく、司

     書への批判が生じていることを認めている。

     

    2.能力向上の方法にはどんな方法があるのでしょうか

    ・職員の能力向上の方法には、/渊餞枉霾鶻慍覆任陵楡、大学院修士課程での養

      成、8修の充実、じ修受講者の認定、コ慘聾…蟷邯海裡気弔ある。

     

    3.能力向上の方法を選択する際に考慮すべき条件は何でしょうか

    ・考慮すべき条件として、㋐できるだけ多くの職員が大きな費用の負担なく学習でき

     る、㋑そのため、多くの職員が学習するよう、無理なく奨励できる、㋒学習内容を

     用意できる(学習内容を順次蓄積できる)、㋓学習内容に社会から評価される量と

     質がある、の4点がある。

    ・多数の現職者がいるため、司書資格を向上させるには、養成体制の改革以前に、地

     方や町村を含む現職の正規職員司書の全員(または大部分)による学習が必要であ

     る。恵まれた図書館の司書や熱心な司書が研修を受けるだけでは不十分である。

    ・司書資格の向上には、司書科目の内容と明確に区別された、より高いレベルの学習

      内容が必要である。

     

    4.これまでの改善提案にはどんな問題があるのでしょうか

    ・日図協は、『公立図書館の任務と目標 解説』で、専門職員は、研修を受けるだけ

     でなく、自ら学習に努めることを提案しているが、その項目は広く知られておらず、

     研修会や専門講座の開催以外の具体的な提案は見られない。

    ・図書館情報学教員は、司書資格の向上のために、養成制度の改革と図書館情報学科

      や大学院の設置を主張するが、法律の裏付けがないため、多数の設置は困難である。

     学科や大学院を設置する方法は明らかにされていない。

    ・都市部にある少数の図書館情報学科やその大学院では、地方や町村を含む全国の図

     書館職員の養成や再教育は困難である。

    ・したがって、司書の養成は、今後も、図書館情報学科、司書課程、司書講習等の並

      列(複線)方式にならざるを得ない。

    ・現職者の履修単位数の不足を補うために、研修だけでなく、専門講座等が設けられ

     ているが、数も少なく、内容も多様で、司書資格の評価を向上させるには至ってい

     ない。

    ・研修方法として、講義が一般的であるが、受講者数が限定され、講師の負担が大き

      く、深い内容は伝達できない等の問題がある。

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    2017.08.17 Thursday

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