日本図書館協会図書館情報学教育部会の課題について

2020.06.05 Friday

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       日本図書館協会図書館情報学教育部会の課題について

     

                             2020.5.27  薬袋秀樹

     

     

       日本図書館情報学会の2019年度定例(通信)総会へ寄せられた意見に「24.日

    本図書館協会の教育部会の復活、再活動に学会としても協力していただきたい」が

    ありました。私は、教育部会並びに日本図書館協会の会員ではありませんが、非常

    に重要な意見だと思いますので、紹介します(『日本図書館情報学会会報』 No.

    177,2019.10,p.7)。

     

       常任理事会の回答は「教育部会が活動を停止していたとは認識しておりませんが、

    (中略)主題によっては、同部会との連携も有力な選択肢のひとつになると考えま

    す」と述べています。教育部会の活動の現状認識に違いがあります。私は現状は確

    認していませんが、以前から会員の減少が問題になっていることは知っています。

     

       教育部会関係者のこのような意見の背景には会員数に変化がないことがあるかも

    知れません。

       第一に、2010年頃、「図書館情報学系大学教員に図書館情報学教育部会に部会

    員として加入しない人が増えている」ことが指摘されています(注1)。この指摘

    は事実だと思います。

       第二に、これまでどなたも指摘していませんが、部会長、幹事選挙の当選者に辞

    退者が多い傾向があります。私も選出されたことがありますが、本務・社会貢献等

    や日本図書館情報学会の役員で多忙だったこと等から辞退せざるを得ませんでした。

     

       上記の2つの問題は構造的な問題です。

     会員数の減少の理由として、2つの問題があったと思います。

     第一に、部会の任務、すなわち、幹事の任務の負担が大きいことが考えられます。

     第二に、全国図書館大会でこの部会に参加すると、自分の専門の部会に参加でき

    なくなるという問題が考えられます。

     この2つの問題は解決されたのでしょうか。既に解決されているかも知れません
    が、かつては問題だったと思います。

     

     日本図書館情報学会の役員との関係も問題です。いずれにしても、社会の状況が

    変化しているのであり、変化に対応した「柔軟な発想」「発想の転換」が必要だと

    思います。

     

     会員の減少と役員の辞退者の問題を解決できる方法(組織、会員、活動)を考え

    られるかどうかに教育部会と図書館情報学教育の将来がかかっていると思います。

    それによって、数年後の教育部会、さらには、日図協のあり方が決まると思います。

     

     

    注1)高山正也「デジタル時代の司書養成−第二半世紀を迎えた図書館学教育の問

        題点」 『日本図書館協会図書館学教育部会会報』97,2011.11,p.4-6.